【実験ノート5】太陽光発電の発電量を感覚的につかむ

太陽光発電のことや身の回りの電気のことについての理解を深め、自分にぴったりの使い方を見つけるための編集部スタッフによる実験の記録です。
※こちらのコーナー【実験ノート】では、商品の目的外使用をしている場合があります。専門家のアドバイスを受けながら、十分注意した上で、自己責任で行っています。ご理解の程よろしくお願いします。

さて、久々の実験ノートは秋も深まる仙台の青葉山からお届けします。

雲ひとつない青空!太陽光発電の条件としては良好です。

電気の流れは目に見えません。
太陽光パネルで発電した時、実際どれくらい発電しているのかイマイチわかりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は太陽光パネルの発電量を測定器の動画を見ながらご紹介します。

使った太陽光パネルは、京セラ製の太陽電池モジュール10枚で構成された太陽光パネルで、【直流ワールドを広めよう!】第3回に登場した東北大学大学院環境科学研究科 田路教授がDIYでつくられた直流ワールドの一部です。

公称最大出力動作電圧5.9Vとあるので、10枚直列に繋ぐと5.9V×10→電圧は59V
公称最大出力動作電流は7.9Aとあります。
夏は太陽光パネルに手すりの影が落ちることはなかったのですが、陽の高さがだんだん低くなってきて影が落ちるようになってきて、発電量も減ってきました。

では、影が落ちると発電量はどれくらい減るのでしょうか。

2017年11月6日に撮影
写真左上は10:52の太陽光パネルの様子で、右上は10:57の様子です。
写真下はその時の測定器の値です。
上から発電量kW、電圧V、電流Aです。

さて、10:52の段階では太陽光パネル全体の1/6が影になっていたのが、10:57には1/12以下に減っています。

その時の発電量を見てみると、30.6Wと212.8W。
陽があたる面積は5/6と11/12では1.1倍くらい増えただけなのに、発電量は約7倍に!
電流は0.577Aから3.981Aに増えています。

電流値は絶えず動いているので、動画で見てみましょう。
およそ0.55A前後で動いているのと、およそ4A前後で動いている様子がわかります。

 

公称最大出力動作電圧5.9V(10枚直列なので59V)、公称最大出力動作電流7.9Aと記載されている太陽光パネルですが、全く影がない時の電流は6Aくらいでした。

普段、私たちの暮らしの中で電気の流れを見ることはできません。
コンセントに差すだけです。
電気の流れを水のように見ることができたら、電気を無駄なく使おうというマインドにつながる気がします。
測定器の数値を見ることで、発電量のイメージがわくだけでなく、他の効果もありそうです。